介護士が遭遇した最凶クレーマー3選。トラウマになります

介護の業界に身を置いていると、
「人間ってなんて残酷なんだ」
と衝撃を受ける事があります。
今日は、私の10年に及ぶ介護経験の中でも最強・・
いや「最凶」のクレーマーについて3例、紹介したいと思います。
覚悟してお読みください。
1.介護保険を理解できないクレーマー。
介護保険が始まって20年近く・・
現在、8050問題でゆれる日本。
まさしくその方もお母さまが80代後半、寝たきりで介護度5。息子は同居の50代後半というケースで2018年に遭遇したケースです。
介護保険を使うにあたって同居しているならキーパーソンに動いてもらうのが一番スムーズですが、その息子は
- 病院か施設にずっといれておく。支払いは何か優遇制度を使いたい
- 面談ってなんだよ。担会ってこんなに呼び出されて3か月に一回もしないといけないのか?面倒だから全部まかせたい
- こんなケアプランとかいらない!サイン多すぎる!
- 母のことはわからん!俺にきくな
- 主治医意見書が必要で主治医のところへ?馬鹿言うなそういうのは全部お前たちがやれ
- 主治医に母親を受診させないといけない?そういうのもお前たちの仕事だろ
と・・とにかく
「自分に優遇制度を使え」
「ケアマネが使えない。他の人に変われ」
「在宅介護?そんな俺にできるわけないし、しない」
このように主張してました。
とにかく、同居していた母親の介護をしたくない為の屁理屈がすごい。
介護保険の改定のたびに説明しても理解しようとしない。
これまで何人ものケアマネを怒らせてきた問題人物です。
その後、ようやく地域包括ケア病棟に入院したらしいのですが、そこでも看護師と大ゲンカしました。
その後どうなったのかは不明です。
制度のことをしっかり理解した上でのクレームならわかるのですが、母親の介護はしたくない、面倒な通院や書類やお役所のことは医療介護スタッフにすべてお任せしたい・・というバブル時代に甘い汁を吸いまくって育ったお坊ちゃまのケースでした。
2.夫が介護状態になったと同時に離婚
これは私が介護士になった2年目に遭遇したケースで衝撃はいまだに忘れられません。
当時私はド田舎の山の上にある老健で働いていました。
男尊女卑もつよい県民性なうえに、さらに田舎にいくとその傾向もつよく、平成でしたが「ここは昭和初期か?」と言いたくなるような風土でした。
旦那さんが脳血管障害で半身不随状態になり、在宅に帰るために老健でリハビリを・・というとき。
寝たきりの旦那さんに奥さんが
「離婚しましょ。あなたの介護は絶対にしたくないわ」
と離婚届を突き付けたケースはいまだに忘れられません。
じつはご夫婦の子どもさんは音信不通状態。
当時は介護保険制度もきちんと整備されていない2000年代初期だったので、家族の協力がないと何も打つ手がない時代。
親戚の結束もつよかったので、病状が落ちついていない状態での離婚届は無効だ!!
と家庭裁判所にもちこむことになったと聞きました。
そこで相談員も困り果てて「元奥さん」という立場で旦那さんの兄妹もまじえて会議が行われました。
介護用の着替えや足の装具の準備、在宅復帰するために何が必要か教えてほしい、旦那さんの生活習慣のこと、これからのこと・・などの話をもっていこうとするのですが、あんなにヒステリーになった女性をみたのは初めてで強烈でした・・
- 私はあの人から優しい言葉の一言だってかけてもらったことない!!
- 脳梗塞で中途半端に生き残りやがって!!
- 財産は渡さない!!私が節約してためたもの!
- あいつは呑んでばかりで子育てだって何も・・!
など施設中にひびくほどの罵声をとばして途中退席をしました。
結局、その方は在宅復帰にあたり誰も引き取り手もでず、生活保護になり特養に移送されることになりました。
この件では、女は怒らせると本当に怖い・・女は溜めに溜めて怒りを爆発させる生き物なのだな・・と実感したケース。
3.介護保険制度やサービス内容に詳しすぎる家族
介護保険の説明を1から100までしないといけない家族もいたら、あらかじめ調べていてポイントをかいつまみスムーズに進む家族までさまざまですよね。
その中でも最凶クレーマーとよばれるケアマネ泣かせがいました。
田舎に住む90代のお母様と東京に住む60代の息子の事例です。
息子さんは国家公務員でお金も裕福。
お母さまの介護も介護休暇なども使って積極的に参加をしていました。
が・・!
介護保険に関して詳しすぎる・・。
介護保険って制度は「サービスとして存在はしているけれど、実質そのサービスをできるほどの環境でもなくそもそも人材がいない」という欠点がありますよね?
その息子さんは
「母の介護度ならこの機能訓練をして、こういったサービスを使って在宅復帰をしたい」と具体的にケアプランを自分で作って掲示。
最初はなんて積極的な家族なのと喜んだのもつかの間・・・
都会と同じ質の医療や介護のクオリティを求めるので
- このサービスは使えないんです
- この医療を提供できる医師は半径25キロ圏内にいません・・
- このリハビリをできる施設はないんです・・
と断らないといけないことが多くなりました。
そうなると不機嫌になるのは必至ですよね。
でもサービスを受ける集落は100名いたら60名が高齢者というほどの田舎で高齢化が深刻になりつつあるエリア。
かといって母親は認知症がなかったので意思もしっかりあり、住み慣れた故郷がいいと訴える。
施設の利用もケアマネから言われましたが、当時はグループホームがようやく田舎にも浸透しはじめた時代。
古臭い施設に母親をいれるなんて許せなかったことでしょう。
そうなると、どうにか在宅でやっていけるようにヘルパーや訪問看護などを利用しはじめたのですが、
ヘルパーさんが「あそこには行きたくありません」
と何人もの脱落者が出てきたんです。
よくよく話をきいてみると、ヘルパーの介護のしぐさなどをみてネチネチと
- そんなポジショニングみたことないよ!きちんと勉強した?
- 前のヘルパーにこれとこれとこれとこれを伝えたのに引き継いでいないの?報連相きちんとしないと社会人としてどうなの
- ここのヘルパーはホントに質が低い・・だから田舎は・・
- こんな田舎くさい甘じょっぱい料理!!うちの母の病気知ってるの?病気のガイドライン読んだ?だから田舎は・・
- 僕が東京に帰っている間にちゃんとしているか監視カメラをつけて毎日チェックするからね
そして、毎日のように地域包括支援センターやケアマネさんにクレームの電話。
でも、ケアマネってたくさん件数抱えていると忙しいですよね?
電話対応できないときがあると
「クオリティが低い!コンプライアンスがなっていない!だから田舎は・・」
と文句をいう始末。
さいごには
「反省し改善点を3つ以上あげ、実践方法をメールで提出するように」
と実地指導以上にしつこいことをネチネチ言われケアマネも心病んで退職をしていきました。
そうなると、施設の利用を検討しなければいけませんが、その顛末を聞いている私たち介護スタッフは
「絶対にうちでは無理。看れない」
と施設の相談員に泣きついて拒否をしました。
結局その方はお母さまを東京に引き取ることになり、その後はどうなったのかわかりません。
都会でさぞ完璧な介護をしているはずでしょう。
個人的に「コンプラコンプラ言う前にお前がモラハラやめい」と言ってやりたかった事例でした。
おわり
いかがでしたか?
このクレーマー事例は一部を除くと日本人の「お金さえ払えばなんでも言える」といった気質が浮き彫りの事例ばかり。
ここまででなくても、小さなクレーマーに遭遇している方も多いのではないでしょうか?
介護は大変だし、忍耐も必要なことも多いです。
でも、介護ってすぎてしまうと心の中に大きな財産として残ります。
介護ってきついし大変だけど
- 覚悟を決めること
- 1人でかかえこまない!
- みんなで助け合う。
- 嫌なこともたまに笑って流す。
こういったことできればもっとよりよい介護をできるはずですし、楽しめる介護になるはず。
ビバ!介護!!
あかね
(管理人)
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