介護と年収の話。キャリアを高めて昇給は出来る?

介護業界に就職・転職を考えている方にとって
「年収や収入をどのように高める事が出来るか」
と言う点は重要ですよね。
現役の介護士がこの点を掘り下げて書いてみたので、ぜひ最後までご覧ください!
もくじ
介護職はどれくらい稼げるのか?
おじいちゃんおばあちゃん大好きだから介護の仕事も好き♪
と、意気込んで入社したものの、一年持たずにドロップアウトするケースは多々あります。
その退職理由の1つとして「給料が低い」と言うケースも多いのが実情。
とはいえ、今では国の政策のおかげで介護職の処遇改善で給料は上がり、これだけが理由で退職する人は減っているように思います。
介護士の年収・手取り収入
介護士の年収についてですが、全国の平均で350万円~270万円と言われています。
わたしの後輩の介護職男性は20代前半ですが…
介護福祉士などのライセンスなし、夜勤や送迎業務ありで手取り19万円とのことです。
少ない!と思うかもしれませんが、ライセンスなしで天引きされる給料を予想すると天引き前は25万円ほどです。
意外といい数字ですよね?
やはり、夜勤手当の有無は給料に響きます↓
介護業界における
「夜勤」と「手当」の話
一般的に、夜勤手当はパート・正社員問わず支給される場合が多いです。
パートの場合、時給に500円程度上乗せされれば並でしょう。
「夜勤手当5,000円/回」のように回数ごとに支給されるケースも増えていますね。
管理人の勤めていた特養の場合、介護福祉士など資格保有者は、より優遇されていました。
夜勤に関する支給額の目安を以下の表にまとめたので、参考にご覧ください。
夜勤手当(1回毎に支給) | 3,000~8,000円 |
---|---|
夜勤手当(パート・派遣の時給) | 22~翌5時の間は時給が25%増し |
夜勤専従の日給(有資格者の場合) | 20,000~30,000円 |
金額は東京の求人を参照したもの
昇給する事は可能か?
介護業界はスキルに応じて手当がもらえるので、比較的給料アップを狙いやすい職種だと思います。
ライセンス(資格)を取る事で、仕事の幅が広がり給料を上げる事ができます。
ヘルパーや介護福祉士などのライセンスを取得する事を当面は目標として頑張ると良いでしょう。
その後、介護福祉士やケアマネージャー、主任ケアマネージャー資格まで取得することで、さらに昇給は期待できます。
介護の主な資格
介護業界の仕事は多岐に渡り、幅広い専門的な知識が求められます。
そのため、資格の種類も多く複雑なため、以下に表としてまとめてみました。
資格名 | 簡単な説明 |
---|---|
介護職員初任者研修 | 介護の資格では「入門」とされ、まずは取得を目指したい基本の資格です。 |
介護福祉士実務者研修 | 介護職員初任者研修資格からステップアップで取得される場合が多いです。 介護施設で働きながら介護福祉士を目指すためには、実務者研修の修了が必須 |
ケアマネジャー(介護支援専門員) | 昨今取得難易度が上がっている介護業界の代表的な資格の一つ。長期の実務経験が必要な専門性の高い資格です。 |
介護福祉士(国家資格) | 介護の国家資格です。 介護福祉士実務経験or福祉系高校 or 養成施設、いずれかを軸に取得を目指す国家資格です。 働きながら取得するのが難しい資格ですが、これがないとできない業務も多いため、可能であれば取得しましょう。 |
レクリエーション資格 | レクリエーションにも資格が存在します。保有すれば、レクリエーションのリーダーになりやすいなどメリットがあるでしょう。 |
サービス提供責任者 | サービス提供責任者として必要な知識を保有していることを証明する資格です。長期にわたり介護業界で働くのであれば視野に入れておきたいですね。 |
看護師資格 | 介護とは無縁に思えますが、看護師から介護士に再就職、転職するケースもあるようで、たまに介護士でありながら看護師資格を保有しているケースがあります。 病院で従事する介護士であれば、一目置かれる存在になれるでしょう。 |
ヘルパーは特定の資格がなくても就職できますが、利用者宅で身体介護を行う訪問介護員になるには「介護職員初任者研修」「実務者研修」の認定が必要です。
いずれにしても、新たに資格を取得するのはハードルが高いものです。
キャリア・収入アップを目指すのであれば介護の資格取得をサポートしてくれる再就職、転職エージェントもあるので、活用してみてください。
月収30万の壁
厚生労働省の調査では役職についていると、平均で月収30万円ほど…という調査結果がでています。
しかし、これはあまり間に受けない方が良いと思います。
少なくとも現実に介護職についている私の友人たちは
「そんなにもらっていない…どこの優良事業所だ?」
と口をそろえて言います。
月収30万を超えるのは難しいですが、とはいえ、可能性は決して0ではありません。
実際に月収30万を達成している介護福祉士の先輩もいます。
どんな努力をしているのか聞いてみると…
- 夜勤を多くして夜勤手当で稼いでいる
- 大きな法人に勤務し、異動をして経験を積んでいる
- ヘルパー育成講座の講師を積極的にしている
- 資格取得をし、事業所に介護報酬で貢献をしている
- 効率よく職場を運営するために努力をしている
などで手当てをもらえる業務を積極的にしたり、仕事のクオリティを評価されて年収をあげていました。
勤続10年以上なら30万は余裕!
30万突破している方はそれなりの努力をしている事がわかりました。
しかし、今後はこういった努力はせずとも、給与アップや昇給は望むことができます。
政府が2019年10月より
「勤続10年以上の介護福祉士は月給平均8万円の賃上げ」
を決定したからです。
さらに、事業所に「年収440万円をこえる職員を1名以上いなければならない」という決まり事まで作ったのです。
勤続10年以上の方は給与アップ間違いなしです‼
「勤続10年」について
ですが、勤続10年…という裁量は事業所に任されているようです。
例えば、10年勤務せずに他所での経験値がたかく、積極的に事業所に貢献しているスタッフは昇給できたりするわけです。
一方で、介護士の給料は公費と介護保険料でまかなわれています。
介護報酬はどんどん削られたり、新設されたり、細かな区分ができたり…
目まぐるしく変わってきているのは皆様ご存知のとおり。
つまり、現行法である介護保険制度を熟知し、しっかり介護報酬を収入源として確保できないと事業所自体がつぶれてしまう可能性もあるわけです。
そうなってしまったら、昇給も給与アップもおじゃんになってしまいます。
だから、国が給与を保障してくれるようになったのは素晴らしいことですが、
- 介護保険を改正されるたびに熟知しておくこと
- 実地指導で返戻をださないこと
- 事業所を効率よく運営
など事業所に赤字を出さないようにすることが必須要件になってきます。
介護士はキャリアップできる?
最後に、介護士はキャリアアップ出来るのか、と言う点について考えてみましょう。
結論から言うと、「できます」。
なぜ「つらい」「きつい」「安月給」といわれていた介護職でのキャリアアップが可能なのか…?
というと、一番大きい理由は、国が資格保持者には長く勤めることで収入アップをするように動いたことです。
この機会に積極的にライセンスは取得したほうがよいでしょう。
年収500万以上も狙えます!
年収500万は最低でも欲しい!もっとたくさん稼ぎたい!!という方は、SNSを使い豊富な介護経験を外に発信してみるのはどうでしょうか?
超高齢者社会となる日本において、介護の情報は必ず需要があります。
例えば、介護blogで有名な「七人家族の真ん中で」のバニラ・ファッジさん。
彼女は義母と叔母のダブル介護と3人の子育てをしながらの日々をblogにつづっています。
ツライ大変だと思うのではなく、起きたことを笑いに変え、ときにツッコミながら…義母と叔母さんのプライドを傷つけないようにしながら愛情にあふれる日常をネタにしています。
彼女には全国から介護経験の講演の依頼があるようです。
キャリアアップをしていくのはこういった「介護を楽しむ」または「アウトプット」することに大きなヒントがあります。
経験豊富で包容力もあり、アウトプットが上手な介護職の方には
- 講師として
- 介護の相談
- 介護保険の使い方をガイド
などの依頼は必ず来ます。
そのためには
- どういうケアがラクなのか
- 認知症の方の心のつかみ方や対応は?
- 介護をたのしむには
などを自ら発信することも大事です。
介護に詳しいと自称する偉そうな大学教授やコメンテーターの話は上っ面にしかきこえません。
ずっとケアをしてきた人たちの経験は「生きた話」なので心に響きます。
キャリアアップは職場の中だけに納まらず、外に発信することも重要になってきます。
以上です。
この記事が皆様のお役に立ちましたら幸いです。
あかね
(管理人)
このサイトでは、転職時に役立つ転職サイトをランキング形式で掲載中。
管理人が転職する時に検索魔と化し情報を調べまくった日々の集大成なので、自信を持ってオススメします笑。
ぜひ、ご覧ください!
こちらも参考に…↓
資格があれば有利に再就職、転職できます
以下の資格の内、いずれかをお持ちではないですか?
- ヘルパー2級
- ヘルパー1級
- 介護職員初任者研修
- 実務者研修
- 介護職員基礎研修 介護福祉士
- 社会福祉士
- 介護支援専門員(ケアマネージャー)
- 理学療法士 作業療法士
- 言語聴覚士
- 管理栄養士
介護関連の資格保有者は即戦力の優秀な人材なので、求人サイトを使えば「高待遇」「好条件」の優良求人案件を紹介してもらえるケースが多々あります。
年齢やブランクなどのハンディがあっても、無資格者より有利な条件で再就職、転職が可能です。
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