【介護業界の転職】退職理由、志望動機の書き方はこれが正解。採用される履歴書とは。

面接官でもある私が履歴書の退職理由、志望動機の書き方をご紹介

面接官を長年務めてきた私が、面接や履歴書で鬼門となる「退職理由」「志望動機」のベストな書き方を解説したいと思います!

特に「志望動機」は書類審査でも、面接に際しても重視されるポイントです。

ただ単純に書けば(埋めればよい)という甘い考えは捨て、真面目に取り組みましょう。

もくじ

退職理由、志望動機は面接でも必ず質問される

退職理由、志望動機は、これから再就職、転職をするのであれば絶対に押さえていなければいけません。

面接で聞かれる定番の質問はこの3つ。

  1. 志望動機
  2. 前職の退職理由
  3. 転職してあなたがやりたいことは何ですか

この3つだと思いますが、初めての転職なら(1)で悩みますよね。

前職からの転職する方は特に(2)の質問につまづく事が多いでしょう。

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なぜこれまでのキャリアを捨てて介護業界を志望したのですか?
それと、当施設を希望された理由も教えて下さい。

さて、皆さんは正しく答えられるでしょうか?

この記事では、私が面接官として実際に培った経験から

「この答え方なら間違いがない。好感が持てる。」

と思った回答を、厳選してご紹介したいと思います。

退職理由の完璧な回答

退職理由の内容は、前職次第というところがあるのでケースバイケースです。

「これを書けばOK」という決り文句はありません。

以下のポイントを押さえて、自分の境遇などをふまえ回答を作成してみましょう。

退職理由に嘘を書いてはいけない

退職理由が書けないからといって、嘘を書こうと頑張っている人がいますが、その結果どのように書けばいいか分からなくなる場合もあります。

また、嘘を書いても面接官は見抜きます。

これは特殊能力でもなんでもなく、介護業界では連絡、報告が重要視されるので、日々の業務で磨かれる技術なのです。

仮に虚偽の報告をすることがあれば、法律で罰せられる可能性があります。

だからこそ、日常の介護業務に従事する中で「嘘か真実か」を見抜く技術も自然と培われるわけです。

嘘で固めた出来すぎた退職理由よりも、「ありのまま」書くことが大切です。

退職理由の正しい回答例

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前の職場では利用者さんファーストで動きすぎたため上司に厳しく叱責され、周囲のスタッフからも仕事のペースが合わないと距離をおかれてしまいました。利用者さん第一に考えるという信念は間違っていないという思いがあったため、自分には合わない職場だと考え退職しました。

このように、リアルに書けばよいのです。

上記回答の場合は「協調性がなさそうだな」と取られる可能性はあります。

しかし同時に「嘘を書いているわけでは無いな」と面接官に伝わるでしょう。

それだけで好感度が上がるものです。

加えて、「熱意」や「信念」がしっかりと伝わることも大切で、こういった熱量は嘘偽りのないリアルな言葉だからこそ帯びるものです。

面接官が退職理由の嘘を見抜くポイント

面接官が「この志望動機は怪しいな」と直感するポイントについて、面接官という立場からお話します。

最も「嘘っぽいな」と分かるのは、履歴書に書いてある「退職理由」と面接で口に出して話す「退職理由」に、ニュアンスなどの「ズレ」がある場合です。

その場しのぎの「ただ埋めれば良い、面接もとりあえずそれなりに受け答えできればよい」という甘い考えが垣間見えます。

志望理由の完璧な回答

志望理由のNG回答

まずは面接官的にNGな回答からご紹介します。

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なぜ、介護業界に転職しようとしたのですか?

コレに対して、次のように答えてしまうとNGです。

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スキルアップのために転職したいと思いました。

このような回答には「根拠」がないので説得力がありません。

  • 何故そうなったのか?
  • 転職する必然性は?(転職しなくても出来るのではないか?)

実際、介護業務というのは具体的に根拠・理由を示さなくてはいけないのが現場の実情。

根拠なく適当な介護業務を行うと訴訟などのトラブルに発展する場合もありますからね。

非常にシビアです。

志望理由の正しい回答例

まずは、理由に説得力、根拠が明確かどうかを確認しましょう。

先程の回答を修正すると、次のようになります。

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前職では資格を取得する時間や、研修の制度がなくスキルアップできる領域が限られていました。
御社は積極的に介護の国家資格取得研修の実施など実施しておられるため、幅広く介護技術を学ぶことができる環境を作られているのかなと思い、ぜひ働かせていただきたいと思いました。

一言一句この通りにせよ、というわけではありません。

このように、「スキルアップしたい」という言葉に説得力が出てくるような答え方を意識してください。

例としては以下のようになります。

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幼少時、母親が祖母の介護をする姿を見てきました。

仕方のないこととはいえ、はじめての介護に苦労する母親の姿と、いつも申し訳そうに扶助されている祖母の様子が印象的でした。

そんな様子を見ていると、介護はやはりプロの介護士にしてもらう事が双方にとって良い事なのだと確信しました。

そして、自分自身が介護について肌で実感し、プロになることで誰かの生活の一部として扶助してあげたいと思うに至り、本日は面接に参りました

このような回答を行えば、その後の面接官とのやり取りがスムーズにいきますよね。

また、理由(根拠)を具体的に示すことで、自然と熱意を感じられる回答になります。

自分の介護に関する熱意が相手に伝われば、面接官受けはかなり良いですよ。

そこから、後述する資格等の話を行っていけばよいです。

未経験の方は実際に体験してみることも大切

未経験の方は志望動機を書くのは難しいですよね。

どうしてもかけない場合は、やはり一度どこかで介護を実体験してみることも大切かと思います。

肌で介護を感じれば、湧いてくる気持ちもあり、自然と「志望理由」は書けるものです。

転職先で仕事を実体験することで、自分に合っているかどうかの適正判断も下せるので一石二鳥ですね。

正社員としては未経験でも、実際に介護を体験している人は面接官から既に「本気度が高い人」と見られますので、当然ですが採用試験においても有利となります。

「介護福祉士、ケアマネージャー」というキーワードがあると良い

具体的な根拠を示して回答することが大切だとお分かりいただけたでしょうか?

あとは、もう一歩踏み込んだ「具体的な情報」があれば完璧です。

分かりやすいのはこの2つ。

  1. 介護福祉士
  2. ケアマネージャー

面接や履歴書で、この2つのキーワードを含めると良いです。

介護業界において「ケアマネージャー」「介護福祉士」の国家資格は必ず求められるからです。

「介護福祉士」であれば『身体介助』、『生活援助』、要介護者の家族に対して家庭介護の相談・助言などの基本的な介護業務に対して理解があると思われるでしょう。

こういった国家資格を取得する、あるいは取得していることの意味を面接官も理解しています。

ですから、「介護福祉士、ケアマネージャー」というキーワードを織り交ぜることはキャッチーなのです。

これは非常に効果的なので絶対に実践するべきです。

面接の流れも確認しておこう

最後に、面接の流れについても確認しておきましょう。

介護業界も一般的な企業と同じで、以下のような順番で進行するのが一般的です。

  1. 志望動機について
  2. 経歴の確認
  3. 志望動機や簡単な質問
  4. 最後に「ほかに質問はありますか?」

特に他業界からの転職する方に対しては

「なぜ、介護業界に転職しようとしたのか」

という質問は重視されますので、しっかり準備しておきましょう。

実際にはどんな質問が飛んでくるかは分かりませんが、どのような事を気をつければ対応できるのか、ポイントをしっかりと押さえることが大切です。

退職理由、志望動機の書き方 まとめ

まとめると、退職理由・志望理由で上手く回答する方法は、以下のようになります。

  1. 嘘を書かない
  2. 回答には理由(根拠)を明確にする
  3. 熱意を伝える(嘘をつかず、具体的に話せば自然と伝わる)
  4. 「ケアマネージャー」「介護福祉士」などのキーワードを織り交ぜると、なお良い

これらのポイントを押さえることで、面接官は志願者のことをポジティブに受け取ります。

面接に臨む前にしっかりと事前準備を行って、上手く乗り切りましょう。

 

真面目に取り組めば、先の道が必ず開けるはずです。

資格があれば有利に再就職、転職できます

以下の資格の内、いずれかをお持ちではないですか?

  • ヘルパー2級
  • ヘルパー1級
  • 介護職員初任者研修
  • 実務者研修
  • 介護職員基礎研修 介護福祉士
  • 社会福祉士
  • 介護支援専門員(ケアマネージャー)
  • 理学療法士 作業療法士
  • 言語聴覚士
  • 管理栄養士

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年齢やブランクなどのハンディがあっても、無資格者より有利な条件で再就職、転職が可能です。