塾講師が介護士に転職してみた。ホワイトカラーに固執するべからず。
ブルーカラーに転職した塾講師が転職体験を書きます

読者様から寄せられた介護の体験談記事を掲載しています。
私は以前塾講師として教鞭をとっていました。
それから訳あって介護業界という全く別の業界に転職することになりました。
そんな私の転職エピソードや、転職してから変わったこと(給料・待遇など)について、できるだけ詳しく書いていきます。
これから転職を考えている方や、自分と境遇が似ている方にとって有意義な情報を届けられるよう頑張ります!
もくじ
塾講師を辞めた理由
まず初めに私が塾講師を辞めた理由について書きます。
私が塾講師として働いていた会社は、東京を拠点として100人くらいの塾講師が所属する比較的大きな企業でした。
生徒からも頼られるのでやりがいはありましたが、
一つだけ問題が。
ご存知の方もいらっしゃると思いますが、実は塾講師ってお給料的に厳しいのです。
時間もねぇ、お金もねぇ、あるのは保護者からのクレームくらい。
使い捨て感覚で人材を消費する「東京式のビジネス」に消化されたって感じです。
入社当初は、塾業界的にはそれなりに知名度のある会社だったので誇らしかったんですがね…。
撃沈…。
ついでに退職を申し出た際、あっさり了承されたのもショックでした。
介護の転職は仕事を辞めてから始めるべきか?辞めないで始めるべきか?
さて、転職を検討している方の多くは「現在の仕事を辞めてから転職を始めるべきか」と悩んでいるのではないでしょうか?
それぞれにメリット、デメリットがあるので、まずはそれぞれの注意点やリスクについてしっかり確認した上で、進むべき道を定めていきましょう。

介護の転職は仕事を辞めてから始めるべきか?...というと、これはどちらも正解だと思います。
どちらにも申し分ない大きなメリットがあるのです。
私も転職の際、この2択で大いに悩みましたが、最後は自分の直感を信じて突き進めば、それが正解だと思います。
就職活動開始
塾講師を辞めたあとは、自分にどんな仕事が適正があるのか分からず、ボーッと求人サイトなんかを眺めていました。
その頃、友人達は色々とアドバイスをくれました..
転職というのは精神的にマジでキツイ。
親身になってくれる友人がいてほんと良かったと思います。
ホワイトカラーにはこだわらない
再び教育業界に戻る道も考えましたが…
ある日、水に梅干しと都こんぶをいれた変な自家製ドリンクを飲んでいた時のこと…
「ホワイトカラーに拘って転職先を絞るのはやめよう。転職の可能性を縮めてしまうから。それに、自分はもっと色々な世界を見てみたい」
と、ふと思いました。
そして、翌日には、塾講師の職業病なのか?まず介護資格の教科書を買いに行きました。
ヘルパー1級を取得し、就活再開
資格取得のため一時的に就職活動を停止していましたが、
無事に「ヘルパー1級」(今は名前が違うらしい)を取得することに成功。
参考までに・・勉強に費やした日数は3ヶ月、何度か施設に研修にうかがい、教科書は3冊ほど買いました。
資格は就職活動で威力を発揮。
- 「資格を持っている人募集」の求人にアタックできる
- 志望動機など、作成する書類に説得力が出る
- 資格手当が付く職場を選ぶことで、プラスアルファの収入が期待できる
いきなり無資格で面接に望むより、事前に資格を取っておいてよかったと思いました。
資格と一口に言っても色々ありますので、以下にまとめておきます↓
介護の主な資格
介護業界の仕事は多岐に渡り、幅広い専門的な知識が求められます。
そのため、資格の種類も多く複雑なため、以下に表としてまとめてみました。
資格名 | 簡単な説明 |
---|---|
介護職員初任者研修 | 介護の資格では「入門」とされ、まずは取得を目指したい基本の資格です。 |
介護福祉士実務者研修 | 介護職員初任者研修資格からステップアップで取得される場合が多いです。 介護施設で働きながら介護福祉士を目指すためには、実務者研修の修了が必須 |
ケアマネジャー(介護支援専門員) | 昨今取得難易度が上がっている介護業界の代表的な資格の一つ。長期の実務経験が必要な専門性の高い資格です。 |
介護福祉士(国家資格) | 介護の国家資格です。 介護福祉士実務経験or福祉系高校 or 養成施設、いずれかを軸に取得を目指す国家資格です。 働きながら取得するのが難しい資格ですが、これがないとできない業務も多いため、可能であれば取得しましょう。 |
レクリエーション資格 | レクリエーションにも資格が存在します。保有すれば、レクリエーションのリーダーになりやすいなどメリットがあるでしょう。 |
サービス提供責任者 | サービス提供責任者として必要な知識を保有していることを証明する資格です。長期にわたり介護業界で働くのであれば視野に入れておきたいですね。 |
看護師資格 | 介護とは無縁に思えますが、看護師から介護士に再就職、転職するケースもあるようで、たまに介護士でありながら看護師資格を保有しているケースがあります。 病院で従事する介護士であれば、一目置かれる存在になれるでしょう。 |
ヘルパーは特定の資格がなくても就職できますが、利用者宅で身体介護を行う訪問介護員になるには「介護職員初任者研修」「実務者研修」の認定が必要です。
いずれにしても、新たに資格を取得するのはハードルが高いものです。
キャリア・収入アップを目指すのであれば介護の資格取得をサポートしてくれる再就職、転職エージェントもあるので、活用してみてください。
特別養護老人ホーム転職
そんなこんなで就活は一気に終焉に向かいます。
「資格手当など各種補助あり(月に24000ほど)&資格者優遇&大学卒業は高校卒業よりも4段階上の給与でスタート」といったメリットの多い「特別養護老人ホーム」へ常勤で就職することができました。
通称トクヨウ。知らない人はこちらをどうぞ↓
特養(特別養護老人ホーム)とは
特養とは社会福祉法人等が運営する公的な施設です。
まずは入所の条件ですが、基本的に65歳以上の方で、要介護認定3以上の方が入所されます。※
虐待やネグレクトなど緊急性の見られるケースの場合だと例外的に入所できる場合もあります。
- 有料老人ホーム
- サービス付き高齢者向け住宅(サ付・サ高住)
- 介護老人保健施設(老健)
- 軽費老人ホーム(ケアハウス)
- グループホーム
などの施設としばしば混同されますが、特養の人気が高いのは地方公共団体・社会福祉法人が運営しており、比較的料金が安いのが特徴です。
入所希望者が多く待機待ちになっている施設が多くあると言われています。
重度の介護を必要とする方が少ないこと、求人が多いことから介護士からも人気があります。(多忙な職場ではありますが)
明確な給与体系があった事も決め手になりました。
年4000から6000円で昇給することが出来ます。
転職なんて人生で数回しか出来ないのだから、職場選びだけは十分に時間を割いてじっくり選ばれることをオススメします。
ハローワークや求人サイト、転職エージェントなど無料で利用できるものは何でも利用したほうが、効率は良いです。
介護の求人媒体の種類について
たくさんある求人媒体のそれぞれの特徴をざっくりとまとめてみました。
総合求人サイト |
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介護の転職エージェント |
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求人誌・求人チラシ |
|
転職イベント |
|
ハローワーク |
|
(参考:森本 千賀子「マンガでわかる 成功する転職」)
管理人のおすすめは介護の転職エージェントです。
同業種の転職にも、他業種をチャレンジする場合にも気軽に活用でき、利用料金も無料です。
さらに、ハローワークでは出会えない「非公開求人」を取り扱っている介護のエージェントを活用すれば、転職できる企業の幅が大きく広がります。
これと「総合求人サイト」を組み合わせるのもおすすめ。いずれもウェブ上で効率よく転職活動を進めることが可能なので、相性が良いです。
ブルーカラーは肉体的にはキツい。でも..
さて、転職してから1年ほど経ちました。
正直な感想を言います。
肉体的には、やはり塾講師とは比べ物にならないほど負担が大きいです。
入居者さんを起こす時が一番力が必要です。
でも、「よっこいしょ!」っと入居者さんを支えると、「ありがとう、ありがとう」と感謝されます。
元気が無いときは「どうしたの?一緒にお話しましょう」と声掛けしてくれる方もいらっしゃいます。
人と人との繋がり、温かみは前職よりはるかに感じることができており、毎日やりがいを感じています。
お給料も塾講師時代より増えたので、プライベートで出来る遊びも増え、年齢相応の色々な人生経験が積めているなー、と感じます。
業務は現場経験が無かったので最初こそ手間取りましたが、チームでフォローし合って働けるので、苦手なケアがあるときには他の手も借りることが出来ます。
「ブルーカラー」とか「ホワイトカラー」とか、こういった括りで就職先を絞らず、皆さんも色々な可能性を探してみてはいかがでしょうか!?
汗をかいて稼ぐのも、いいものですよ!
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