サラリーマンから未経験で介護業界に転職した体験談【福祉業界】

他業種から未経験で福祉業界へ転職して分かったこと

読者様から寄せられた介護の体験談記事を掲載しています。

私はサラリーマン(営業職)として5年務めた後に介護の世界に入りました。

この記事では、転職のきっかけや、転職によって得たスキルなどについて書いてみたいと思います。

私のように未経験でサラリーマンから介護士を目指す人はぜひご参照ください。

「介護業界は怖くない!」

もくじ

介護業界に入る前は営業サラリーマンだった

私の前職は営業技術職のサラリーマンでした。

それまでは介護業界とは程遠い人生を歩んできました。

大学で建設を学んだ後、「現場常駐」という、工事現場、建設現場に関わる営業でした。

その私が、縁あって福祉の専門学校を卒業し、介護福祉士を取得し、今は介護ライターをしているわけですから人生何があるのか不思議です。

サラリーマンだった私が福祉業界に転職した理由

では、何故私が業界に転身したのかお話します。

きっかけは大学時代の研究「市のトイレ調査」でした。

地下鉄駅に障がい者用トイレがどれだけ設置されているのか、都市の地下鉄路線全駅を巡り、写真に収めたものをHPに起こし、写真を貼り、説明を加えていったのです。

後に障がい者の方と手を組み、新聞社、交通局とも手を組み、再調査を始め、論文を一緒に作った経験がありました。

大学時代の経験がきっかけになった

建築業界へ就職してからは「市のトイレ調査」の事をしばらく忘れていましたが..

「現場常駐」の仕事はなかなか辛く、「仕事のやりがいって何だろう…」と思うようになっていた頃。

学生時代にお世話になった社会福祉協議会の方に声をかけていただいた事が介護業界に入るきっかけとなりました。

その後まもなくして、専門学校へ入学し脱サラしました。

結構変わってるでしょ?

介護業界に思うこと

何でもそうだと思いますが、物事を始める場合には「きっかけ」が非常に大事だと思っています。

そうでなければ、何も始まらないからです。

学生時代にトイレ調査を始めるまで、福祉に対するイメージはそれまで全く持ったことがありませんでした。

というか、勉強・アルバイト・遊びに忙しい大学生の時分に、福祉のイメージを持てと言われても難しいでしょう。

少し脱線しますが..

介護業界は方々から「人手が足りない!」という声が上がる人材不足の業界ですが、後に介護に自然につながっていくような「きっかけ」が教育現場にもっと取り入れられていくと良いのではないかと個人的には思います。

たとえば、

  • 介護施設への社会見学、体験
  • 介護に関連する仕事の魅力を座学で学ぶ

などでしょうか。

この記事を読んでいる方も、もしかしたら現在サラリーマンで、介護業界になにか「きっかけ」があって興味を持っているのかもしれませんね。

AIなどの最新技術が台頭する昨今..手堅い仕事に憧れている方が増えているという話もたまに聞きます。

AI時代、どのような働き方が求められるのか?

現在はAIやロボットの導入に伴い、人々の職が奪われつつある時代です。

これは特定の業種特化(介護の転職)に限らず、すべての業界に関係のあるトピックスでしょう。

「自分の職も近い将来、AIやロボットにとって変わられるのではないか?」という不安を抱いている方も多数いると思います。

ここで少しだけ、最新の科学技術の説明と「人間にしかできない仕事」について補足します。

R P Aシステム

R P A(ロボティック・プロセス・オートメーション)は一言で言うと、「ロボットが自動的に業務を行うシステム」のことです。

ちなみに、これはAIとは別物であるという点です。

R P Aでは、考える必要のない簡易的な業務をロボットに24時間365日行わせることで、事務の人がいなくても業務を可能にするのです。

人事や経理の業務の一部はすでにこれに仕事を奪われています。

第一に人的ミスや不正の防止できるし、業務効率化やコスト削減できるので、企業にとって多くのメリットがあるのです。

機械的な反復作業や簡単な事務作業はこの技術にどんどん奪われていくと思われます。

AI

単純作業を行うロボット(R P A)と違い、AIは「思考」ができます。

データの蓄積から最善の策を推測、処理し答えを導きます。

取り扱うデータが膨大となれば、人の経験則や知識はどれだけ優れていても敵いません。

AI時代に求められる働き方・仕事

人間に残されるのは、数値化・機械化できない温かみのある仕事でしょう。

人間には、相手の感情を想像し、汲み取る能力です。これを活かすことが出来る仕事は残ります。

例えば営業や接客などの仕事の多くは人対人のままであり、お客さんを第一に考える必要があります。

人と人を結ぶことをうまくコントロールする仕事とも言えます。

今現在「この仕事を一生続けられるのか」と悩んでいる方や、介護の転職で悩んでいる方はこの点を意識して職場選びをしてみてはいかがでしょうか?

介護(福祉)業界に転職して得たもの

サラリーマンから介護業界に転職して得たものは色々とありますが、強いて1つ上げるなら「根拠をつかむスキル」だと思います。

  • 何故その人の介護をするようになったのか。
  • 何故、そのような介護技術をするようになったのか。
  • 何故、その人に接するようになったのか

といった「なぜ」に対して、理由と根拠を持つ癖をつかむようになりました。

そして、そのことを口に出して言える(アウトプット)できるようになるためのスキルも少しづつ会得しました。

介護業界は介護業務を最後に書類にまとめなければいけませんし、根拠のない介助をすると、下手したら訴訟されてしまいます。

常に緊張感を持って、責任ある仕事をすることを求められるんです。

この経験が、自分をスキルアップさせてくれていると感じます。


あかね
(管理人)

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介護業界に転職する人が増えてる?衝撃の統計データ

ところで、介護業界にはいる人が増えてると言われますが、本当なのでしょうか?

厚労省が発表した統計データを見てみましょう。

平成28年度 介護業界へ就職した人の数

全体:7,676.6人

転職入職者:4,778人

医療、福祉業界へ転職した人の数

全体:1,039.7人

転職入職者:706.8人

(厚生労働省 政策統括官付参事官付雇用・賃金福祉統計室 -平成 28 年雇用動向調査結果の概況-より)

このようになっています。

介護職員の推移と見通し

 


公的介護保険制度の現状と今後の役割(厚生労働省 老健局 総務課)より

 

厚労省の調査結果からも分かりますが、こういった将来的な見通しもあって介護職員は令和5年に250万人近くまで増えると言われています。

今の1.5倍以上の人数になるわけですから、なかなかすごい数値が出ていると思いませんか?

  • 毎年1000人程度の入職者
  • 老人が増え
  • 施設が増えている

これが介護業界のトレンドです。

人材不足問題が表面化している介護業界ですが、人材自体は堅調に存在し、緩やかに増加傾向にあることが分かります。

それだけ社会からのニーズが高まり、求人もそれに伴い増えてきているということでしょう。

少子高齢化の折、今後市場が縮小するとは考えにくいため、そういった「安定感」を求めての転職も多いのかもしれません。

介護職に転職後に感じるであろう「ギャップ」について

介護の世界に転職で飛び込んだ人の多くが、何らかのイメージとのギャップに驚くものです。

介護の世界観は、他業種と比べるとかなり独特ですからね。

本記事では、これから転職を考えている方向けに、遭遇するであろうギャップ問題や、それに対する考え方・向き合い方を書いてみたいと思います。

ギャップ1. 時間の使い方

なぜ、介護業界に転職した人の多くがギャップに悩むのか。

理由の1つは、今までとは違う「時間の使い方」にあると思います。

例えば、私の前職は営業サラリーマンでしたが、その時は次のような1日を過ごしていたと思います。

  1. 朝8時半出社→朝礼までにデスクの整理、1日の流れの再確認、準備、清掃
  2. 9時出勤開始→営業車で営業先回り、午前中の報告のまとめ
  3. 12時~13時→昼休憩
  4. 13時~17時→営業先回り
  5. 17時~18時→1日の報告纏め
  6. 18時退勤→以後残業へ

これが1日の時間の使い方です。

サラリーマンらしく、時間きっちりで動く約束至上主義で、時間厳守が当たり前でした。

さて、介護業界でほどうでしょうか?

サラリーマンのような時間にきっちり厳守な業務などというのは基本ありません。

レジュメには時間は記載されているわけですが、人間相手でも、高齢者・障がい者の生活優先スタイルで共に生活をする、手助けをするのが介護員な訳です。

12時になったからと言って、「12時になりましたので13時まで昼休憩です」といったことはありません。

12時からが一番大事な時間、利用者の食事が始まるので、食事介助があります。

ですので、一に利用者、介護職員は二の次なのです。

頭では理解していても、今までの時間が染みついているのでギャップを感じることが多いことでしょう。

ギャップ2. 思ったより現場は衝撃的

「他人のお世話をする」

そんな機会はほとんどのサラリーマンには一度もないでしょうら、

身内のお世話ならあるかもしれませんが…。

例えば、お子様がいらっしゃる方は、おむつの世話したことがあるから平気、なんていう方もいるとは思いますが、相手が違います。

そして介助の方法も全く違いますので、初めて自分が目の当たりにした瞬間ギャップを感じる事でしょう。

介護との出会いは多くの人にとって未知との遭遇であり、その衝撃は「想像を超える」と覚悟しておいたほうが良いでしょう。
最初に目に飛び込んだ光景を目の当たりし、衝撃を受けなかった介護士はいないと思います。
私も最初は衝撃を感じました。

顔アイコン

えらい場所にきてしまったな~..!!汗
はい、これが素直な感想です笑

ギャップは慣れる!

大半の転職者は、理想と現実とのギャップで、最初は戸惑うことになるでしょう。

しかし、どんな人でも2~3日で現場に慣れるものです。

外科医だって医学生の頃に解剖を何度も経験しながら場慣れしていくのでしょうから、人間の「適応能力」を侮ってはいけません。

現場での介助を積み重ねて、芯の太い介護士を目指していきましょう!

最後に

もし、この記事を読んでいる方で「他業種から介護に入りたいけど不安だ」と感じている方がいたら、一言送りたいメッセージがあります。

介護業界で働く上で「どの業界から転職するか、ということは関係ない」ということです。

介護業界から、同じ介護業界へと同業種で転職した人は未経験者と比べると知識が多く、スキルも高いです。

「即戦力」と言われるのはこういった人たちでしょう。

しかし、それは転職者全体の数からするとほんの一握り。

自分に経験が無いことをマイナスに捉えすぎる必要はありませんので、どうか自信を持ってください。

恐れずにサラリーマンから転職してきてください。

 

以上、私の体験談でした。

 

こちらもご参考に↓

就職・転職すべき人、しない方が良い人の特徴

まずは、自分が今すぐ就職・転職すべきかどうかを客観的に判断してみましょう。

転職した方が良いのはこんな人

以下のような方は今すぐ就職・転職した方が良いと思います。

  1. 人間関係で悩んでいる(上司からのパワハラなど含む)
  2. 長時間労働がひどい
  3. お給料が足りない
  4. 経営状態が悪く、5年後存続していない可能性がある

特に「人間関係に悩んでいる」という方は多いですね。

また、①~③はいずれもブラック企業の特徴でもあるのです。

事態が今よりも深刻化する前に手を打っていきましょう。

再就職、転職しない方が良いのはこんな人

逆に、次の3つに当てはまる方は、今すぐ就職・転職しなくても良いと思います。

  1. 就職後1か月目など、まだ就職して間もない人
  2. 仕事内容、年収、福利厚生、休日、環境、勤務地、労働時間など自分の条件を全てを満たしてくれる会社を求めている人
    そんな仕事は本当に稀です。
  3. なんとなく再就職、転職しようと思っている人(転職してどうなりたいか、明確な目的を持つべきです)

転職する方向けに参考資料をご用意しました↓

参考資料:「転職」で収入は増えるか?

ちなみに、こちらは政府統計をグラフ化したものです。

転職後の収入増減率
厚生労働省 政府統計 平成27年転職者実態調査の概況より

「給料を上げたい!」と思っても、全年齢を平均すると40%ほどの成功率※となります。

思ったよりも厳しいと感じる方も多いのではないでしょうか?

これが『転職すれば給料は増える』と安易に考えることは危険だと言われる理由です。

闇雲に就活・転職をすることはリスクです。

再就職、転職サイトを利用してプロのサポートを受けたり、求人を厳選し、リスクを最大限に回避した転職を目指しましょう。

15~19歳の場合は66.4%の確率で収入が増加。