怪しいセミナーに連れていきたがる先輩介護士の話。宗教かコーチングか..

私が新人だったころの話です。

介助の技術が未熟だった私は、利用者を介助するたびに先輩方に手伝ってもらい、そして技術を教えてもらっていました。

ある時、職場の別チームにいる先輩Sさんから「まだ技術が伴っていないよね」

と声をかられました。

そこから、先輩介護士Sさんからの謎の勧誘が始まります..

今回は、その時の話を書いてみたいと思います。

介護士Sさんは謎のトレーナー!?

介護士S先輩からは次のような言葉で勧誘されました。

「私が知っている講習会があるけど行ってみる?」

「私、実はそこのトレーナーしているんだ」

「あなたには割引あるよ」。

そして「効果ないと思えば返金あるし」

と言われました。

金額は割引価格で約一万数千円。

普通はやんわりと断りますよね!?

でも、その時はS先輩を信頼していた事と、自分に自身が無かったので

「それで技術があがるなら…」

と思い、結局先輩を通して申し込みました。

ダメなら返金してもらえるし…。

セミナー当日のこと

そして怪しいセミナー当日。

遠方のとある雑居ビルの会議室でそのセミナーが開かれました。

会場には、私のほかに三十名程度の若い介護士らがいました。

講師の方は五十代くらいの男性、そしてS先輩ふくむトレーナー数名。

講師は、最初からとにかく一方的に喋る人でした。

ヘッドマイクをつけて、スティーブジョブズを意識したような右に左に移動して身振り手振り交える喋り方。

私はそのときから胡散臭さを抱いていました。

自己紹介もなく、持っているという資格も医療系免許ではなく、聞いたことも無い認定資格。

  • 自分のやりかたは米国の大学の教授に認められた
  • 〇〇テレビの取材を受けたけど地震のせいで放送されなかった
  • エビテンスはあって論文に書きたいけど盗まれるのが嫌だからみんなにこっそり教えている、とか。

もう胡散臭さ全開。

セミナーの内容は宗教の領域に…

肝心の内容といえば、筋肉の動きを感じ取って患者を移動させるという、よくわからないもの。

言うことはそれなりでしたけど、たぶん専門の人が聞いたら突っ込みどころ満載の噴飯ものでしょう。

気になったのは、何かにつけて、特定の受講生が「すごい」

「先生、まさに神の手ですね」なんて言っていた事です。

でも演技が下手くそなサクラと丸わかり。

実際にペアになって筋肉の動きを感じ取る実技では、受講生同士が向き合い、軽く身体にふれてそれを30分続ける、というもの。

講師が「暖かくなってきたでしょ?」

「動きたくなったでしょ?」などと問いかけますが、私は終始「?」でした。

あるペア(さっきのサクラ)は

「すごい!!」

「腰が軽くなった」

「今度職場の人を連れてきていいですか?」

と声を出していましたが、私を含め他のペアにはちんぷんかんぷん。

そこで、私は直接講師に

「変化ないですけど…」

と言うと、講師の人が私の体をしばらく触って

「うん、あなたは内蔵が悪いから難しいのかもね~」

と言ってその場を離れていきました。

そのやり取りを見ていた、別のペアについていたトレーナー役のS先輩が慌てて私のところに来て

「そのうちできるから」

「納得する精神状態じゃないんだよ」

と意味不明なこと言うばかり。

その後も、効果あったというトレーナーをしている人(なんの資格かは不明)が

「利用者さんが立てるようになった」

「私の手を必要とする人が増えた」

なんて涙ながらに語りだしたり、なぜか一人一人顔写真を撮り始めたりと意味不明な展開。

最後は、講師が

「納得できた人は挙手」

「挙手しない人は返金します」

なんて言っていました。

布団の叩き売りか!?

絶対に返金してほしかった私。

しかし、ここまでくると布団のたたき売り状態。

まさに催眠商法です。

挙手しなかった人に対してトレーナー達は

「お金返するけど、その前にじっくり話を聞かせて」

と他のトレーナー数名で取り囲み矢継ぎ早に詰問。

最後は無理やり説き伏せる始末です。

最後は全員が効果あると挙手して終了でした。

S先輩の勧誘再び

後日、S先輩が「今度は一泊二日のセミナーあるよ。十万するけど、初回コースうけてるから半額でいい」

と言われましたが、もちろん断りました。

その後すぐに私は退職したので、S先輩どうしてるかは知りません。

もしかしたら、今も新人介護士らに声をかけているかもしれませんけど笑

 

以上、私が出会ってきた介護士の中でも、抜群にヤバい人の話でした。

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