母が寝たきりになったのは介護のせい?娘のクレームに主任も困惑…

現在、とある介護施設で働いている私ですが、利用者さんのご家族になかなか厄介なクレーマーさんがいらっしゃいました。

題して「ママ思いの娘クレーマー」です。

それではどうぞ!

寝たきり状態のNおばあちゃん

私の努めている施設の利用者Nおばあちゃんは、ご自分では食事を摂ることも、寝返りを打つこともできない、いわゆる「寝たきり状態」のおばあちゃんです。

喋ることもできないのですが、それでも嫌な時は目と顔の動きでしっかりとこちらに伝えてくれます。

そして、そんなNさんには娘様が1人おり、これがまた面会に来られる度に様々なクレームをつけてくるのです。

Nさんは、自分で食事を摂ることができませんでので、いつも職員が介助しています。

そして、そんなお昼ごはん時に娘様が面会にこられるのです……。

娘の面会の様子

娘様「ママ、会いに来たよぉ」

Nさん「……」

娘様の顔を見て、わずかに頷くNさん。

私「こんにちはー、お世話になっております」

娘様「ほら、ママご飯ちゃんと食べないとだめでしょう!」

娘と母はいつもこんな感じ。

二人の世界です。

基本的に、娘は職員のことをいつも無視します。

唯一職員に対し話しかけてくるとしたら、それは……

娘様「ちょっと、職員さん。どこか窓開いてませんか?寒い気がするんですけど」

険しい顔で、施設内の窓を確認する娘様。

しかし、季節は冬でしたので、もちろん窓が開いてるはずもなく……

私「いえ、今はどの窓もちゃんと閉まってます……」

娘様「じゃあ隙間風ね!こんなに寒いからママだってご飯が進まないんじゃないんですか?」

私「……」

残念ながら、Nさんは普段から覚醒状態があまり良くなく、食事が進まないのはいつものことなのです。

しかし、それを認めたくないのか娘様は

「もう良いです、私が食べさせますから貸してください 」

と、職員が持っていたNさんの食事をおぼんごと奪い取り、娘様自ら介助を始めます。

私含め職員たちで遠くからその様子を見守っていると

娘様「ほら、ママ!食べなさい」

うたた寝気味のNさんに対し、なかば無理やり口の中へ食事を突っ込んでいます……。

こういった介助の仕方は、喉詰まりや誤嚥性肺炎の原因になりかねないため、介護者としてはタブーです。

しかし、相手は娘様ですので、職員たちもなかなか注意できません。

主任から軽く注意するも…

そこへ、主任(男性)がやってきました。

主任「こんにちは。

ちょっとよろしいですか?そのような食べさせ方だと、喉が詰まってしまったり、肺炎になってしまうリスクがあるので、もう少しゆっくり、Nさんのペースに合わせて食べさせてあげて下さい」

娘様「ハァ!?私のやり方が悪いって言うんですか!?

だいたい、あなたたち職員の介護の仕方が悪かったから、ママはこんな状態になったんじゃないんですか!?」

キレ気味に大声で言う娘様。

しかし、Nさんはこの施設に入所された当時から現在まで、ずっと同じような状態ですので、娘様が言ってることは矛盾だらけです。

娘様「もういいです!今日は帰りますから!!」

食事の介助を放棄して帰宅する娘様。

私たち職員は、ため息をつくしかありませんでした。

その後も娘様のクレームは続く

それからも、娘様は面会に来る度に

「今日もママはうたた寝ばっかり……

ちゃんと夜眠れてないんじゃないですか?職員さんたちは夜勤中ちゃんと見てくれているんですか!?」

「この手にあるアザはなんですか!?まさか虐待してるんじゃないでしょうね!?」

※ここでいうアザは老人班のことであり、どこかにぶつけたりなどしなくても、お年寄りの皮膚に内出血のようなものが浮かび上がってくるのです

「ママの部屋、寒すぎませんか!?暖房壊れてるんじゃないですか!?」

「この間わたしが持ってきたカレー(レトルト)が部屋にそのまま残ってますけど、どうして食べさせてくれないんですか!?」

※Nさんは逆流性食道炎の既往があるため、カレーなどの香辛料を多く含んでいる食品は胃に負担がかかるため禁止しているのです。

と、少しでも気になることがあれば、すぐに近くにいる職員に対してキレ気味にクレームを言ってきます。

ある日のこと

そして、そんなある日のことです。

ゲッソリとやつれ顔の娘様が面会に来られ、職員に対しこう言います。

「もう、疲れました。ママをこのまま施設に預け続けていたら、毎晩不安で不安で夜眠れなくて……私の身がもたないんです……」

「今日、ママを連れて帰ります」

と、衝撃の発言が……!

主任「仮にNさんを連れて帰ったとして、娘様お1人で介護できるのでしょうか?介護は24時間体制で行うものなので、相当な負担になると思いますが……」

と、介護疲れにより娘様が潰れてしまうのではないかと懸念し、どうにか説得しようとしますが娘様は聞く耳持たず。

娘様「私なら大丈夫ですから!ママだって、家に帰ったほうがきっと元気になります!ご飯だって自分で食べれるようになりますよ!」

と、ものすごい剣幕ではやし立ててきます。

その後のことは分かりません

結局、娘様がNさんの退所を強く希望していることを考慮し、Nさんは自宅へ帰られることに。

その後娘様からの連絡はありませんが、今どうしているのでしょうか……。

今、思うこと

当時は娘様の行動に困惑しましたが、その分対応方法など学ばせていただきました。

寝たきりになった両親にお見舞いに来ない人もいる中、感情的になるほど向き合っていた娘様の事は嫌いにはなれません。

今はどうか幸せに暮らしていますようにと願うしかありません。

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